Ni Sa Bula ! フィジーの小噺を一席。
くま 「おっ、八。今けえりかい」
八 「あっ!びっくりしたぁ~。誰かと思ったらくまさんじゃないか。突然声なんかかけるから鞄を落とすところだったよ。それにしてもいいご身分だねぇ。夕方とは言え、まだ日が残っているうちからビール片手に何やってんだい」
くま 「へっ。何がいい身分もんかい。仕事を馘になったやけ酒だよ。俺のことはどうでもいいんだよ。そんなことより、おい、八、今年の夏はどっか行かねぇのか。コロナも収束したし、旅行好きのお前のこったから、そろそろどっかへ行く気だろ」
八 「まぁね」「違う違う。そうじゃないでしょう。何、また仕事を馘になったの? これで何回目? いくらこらえ性がないって言っても、、」「それにしても、また随分と飲んでるみたいだねぇ」
くま 「うるせぇっての。そんなことより、今年の夏は一緒にフィジーへ行かねぇか?」
八 「えっ、何を藪から棒に。フィジー? ってどこにあるんだっけ? 南太平洋のどこかだったような・・・」
くま 「お前、車持ってるだろ。去年中古で買ったハンドルが取れそうに古いやつ」
八 「くまさん、人の話聞いてる?」「ハンドルが取れそうな車って、今時そんなの見たことないけど。あるよ。車ならあるけど。それが何?」
くま 「ガソリン代は折半でな。ドライブがてらどっかで飯食って、そんでもって夜になってから登り始めて、、」
八 「ガソリン代? ドライヴ? 夜になってから登り始める? えっ、フィジーてここから車で行かれるんだっけ?」
くま 「何をさっきからごちゃごちゃ言ってやがるんだ。だからぁ、今年の夏はおめぇと俺で日本一の御来光を拝もうって寸法よ」
八 「えええっ。フィジーでしょ」
くま 「おうよ。今年の夏は日本一の山、フジ~に登ろうって話よ」
八 「フジ~? さっき、フィジーって言ってなかったかい・・・」
くま 「おうよ。フジ~よ」
フィジーとフジ(富士山)の違いなど、どうでもよいくらいに酔っぱらっているくまさんでした。
さぁて、今年の夏はどこへ行きましょう。そろそろ海外旅行はいかがですか。